もくじ
親子留学が増えています!
最近はよく親子留学のお問い合わせをいただくことが多くなりました。私には9歳の娘がいます。娘は以前公立校に通っており、現在は私立校に通っています。週末には日本語学校にも行っています。
そんな経緯があるので、親子留学ってどうすればいいの?というご質問をよく頂くのだと思います。親子留学で一番大変なのが母親とお子さんのビザを取得するということです。
過去に実際お手伝いした経験も含めて、長期親子留学で渡航前に絶対に準備しなければいけないビザ取得のコツを3つにまとめてみました。
結論
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- 500万円以上の残高証明を準備できること
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- ロサンゼルスで滞在中にも、日本で収入があるということ
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- あくまでも母親の留学がメインであるということ
お金が大好き!アメリカの明確な線引
トランプ氏が大統領になり、留学生への影響についてブログで書きましたが、ビザにも同じことが言えて、アメリカとはとにかく資本主義の国です。利益重視の国です。
ですので、学生ビザの審査で重要なことは、アメリカに利益を落とすこと、そして
アメリカが不利益にならないこと、この2つをきっちりと守るということです。
アメリカに利益を落とすこと
アメリカに利益を落とすことと言うのは、例えば留学生として学校へ行くので、より学費の高い学校へ入学される方が学生ビザが降りやすくなるということです。
アメリカに不利益にならないこと
アメリカに不利益にならないことと言うのは、例えば不法労働をしないということです。もし不法労働をすればアメリカ人の雇用機会を少なくし、失業率があがって景気が悪くなってしまうからです。
またお子さんが公立学校へ行く場合、公立学校は税金でまかなわれているので、アメリカの税金を使うことになりアメリカに不利益をもたらすと見られてしまうこともあります。
上記、アメリカに利益を落とすこと、アメリカが不利益にならないことということを念頭に、長期親子留学の学生ビザ申請で気をつけなければいけないことをそれぞれ見ていきます。
長期親子留学のビザ取得で気をつけること3つ
長期親子留学をする場合に、留学前に必ずしなければいけないことは母親が学生ビザを取るということです。学生ビザには、学生本人に発行されるF1ビザというものと、ご家族が同行する場合に発行されるF2ビザというものがあります。
お子さんがF1ビザを取り、母親が家族同行としてF2ビザを取得することはできませんのでご注意ください。
■長期留学とは
長期留学とは90日以上、アメリカで留学をする人のことを指します。90日未満の場合は短期留学に含まれ、多くの場合は学生ビザの取得をする必要はありません。
■短期留学とは
短期留学の場合でも、もし1週間に18時間の勉強を学校でする場合は学生ビザを持って入国をしなければいけないので気をつけてください。
母親のみF1ビザを取るにしろ、全員でF1を取るにしろ共通で気をつけておかなければならないことが3つありますので、まずはそれぞれ見てみましょう。
- 500万円以上の残高証明を準備できること
- ロサンゼルスで滞在中にも、日本で収入があるということ
- あくまでも母親の留学がメインであるということ
500万円以上の残高証明を準備できること
学校から入学許可をもらうとき、そしてビザの面接時に英文でドル建ての残高証明が必要になります。大手銀行であれば、英文ドル建ての残高証明が欲しいと銀行の方に頼めば1週間程度で郵送してもらえます。
その際、銀行に出来るだけお金が入っていることが望ましいです。最低金額がいくらと決まっているわけではありませんが、親子2人で長期留学をするのであれば最低500万円はほしいところです。この金額は大きければ大きいほどいいです。
何故かと言うと、残高が多くある=アメリカで働かなくとも生活をしていける、ということが言えるからです。残高が少ないとビザの面接で「ロサンゼルスでどのように生活していくのか」と突っ込まれます。
サンタモニカカレッジに通う場合
ロサンゼルスで有名なサンタモニカ・カレッジに通う場合、学校から230万円以上の残高証明を求められます。これは、授業料や住宅費、交通費や食費などの生活費をすべて含めた、1年間最低これだけはかかるだろうという費用です。
サンタモニカ・カレッジは他の私立大学と比べて費用が安いので230万円ですが、ユーシーエルエーUCLAだと授業料だけで1年間300万円以上します。したがって、生活費も含めると400万円以上の残高証明が必要になります。
このような理由で、長期親子留学の場合は500万円以上の残高証明があったほうがいいでしょう。500万円の貯金はちょっと難しい・・・という方でも大丈夫です。
スポンサーレター
もし500万円以上ない場合は、スポンサーレターといい、親戚などに費用のサポートをしますよという一筆書いてもらい、サインをして提出をすれば大丈夫です。
このスポンサーレーターは各学校に所定の書類があり、学校のホームページから入手できることがほとんどです。ビザの面接時はこのスポンサーレーターを持っていくといいでしょう。
ロサンゼルスで滞在中にも、日本で収入があるということ
ビザ申請の面接で、残高証明を持っていくことは義務付けられていますが、ロサンゼルス滞在中の日本での収入証明を出す義務はありません。ただし、これを証明できればビザの取得確率がぐっと上がります。
もし旦那さんが日本に滞在される場合、収入証明を英語訳して面接に持っていきます。そこで、毎月一定の収入があり、それを送金してロサンゼルスで生活をすることを伝えればいいのです。
もしシングルマザーであれば、休職している間にも会社から給料が支払われているという証明を出せるのであれば、とても有利になります。
その他、株の配当金があったり不動産の賃貸収入があるなど少しでも日本で収入があるということが証明できるといいです。
あくまでも母親の留学が主体であるということ
親子留学なので、もちろんお子さんも学校へ通うことになるのですが、ビザの面接ではあくまでも母親の留学が主体であるということを伝えることです。
お子さんはあくまでもおまけ。自分が勉強をしたいのでロサンゼルスに行くけど、別々に暮らすのはできないので一緒にロサンゼルスに行きます、という感じです。親子ともF1ビザを取る予定でも、この姿勢は崩さないようにした方がいいです。
もしお子さんの留学が一番の目的なのであれば、子供一人で寮制の学校に行かせればいいじゃないか、とアメリカ大使館の面接官は考えるのです。これも結局、子どもの留学が目的で母親が入国し、働くのではないかと疑われるからです。
母親がF1ビザで、お子さんもF1ビザの場合
親子でロサンゼルスに来られる場合、全員がF1ビザを取られるというのが一番確実にロサンゼルスに入れる方法です。なぜなら、これが一番アメリカに利益が落ちるからです。費用が問題でなければ、これが一番おすすめです。
母親が語学学校へ行くのであれば、入学日は毎週月曜日か1ヶ月に1回の入学日が多く融通が聞くので、お子さんの学校の開始日に合わせて入国日程も決めることになります。
お子さんの学校は、9月から1学期が始まり、1月の頭が2学期、4月の中旬から3学期ということが多いです。F1ビザの取得には入学許可証であるI20が必要ですが、それを発行してくれるのは私立の学校しかありません。
私立の学校
私立の学校だとクリスチャン系の学校が多くなり、1年間の学費が150万円から300万円までとかなりの幅があります。費用は高いですが、ビザの取得のことを考えるのであればこれが安心です。
費用の高い学校に行くのに、残高証明の残高が学費より低い、過去に母親が何度もアメリカに入国しているなどということがない限り、上記3つの準備をしていればビザの取得はそこまで大変ではないでしょう。
母親がF1ビザで、お子さんがF2ビザの場合
お子さんがF2を取りたい場合、現地の公立校へ通うこともできるというメリットがありますが、F1ビザよりも面接時の審査が厳しくなるのは確実です。
なぜなら、F2であればお子さんは公立校へ通えるので、つまりアメリカが税金を使ってお子さんの教育費をまかなっているということになるからです。
普通の語学学校ではビザが下りにくい
お子さんをF2で連れて行く場合、母親は普通の語学学校に通うというだけではまずビザが下りないと考えていいでしょう。特に学費の安い学校や名前の知られていない学校の場合は難しいです。
学費の安い学校を選ぶということ自体、金銭的に余裕がない生活をしているのではないかと面接官から邪推され、そうなるとロサンゼルスで働くのではないかと疑われます。名前の知られていない学校も、なぜあえてその学校に行くのかということが問われます。
ですので、母親の学校選びは慎重にすすめなければいけません。専門学校やカレッジ、大学、もしくは進学を前提とした語学学校を選択して申し込みする方がいいでしょう。語学学校であれば、イーエルエスELSやカプランKaplanが進学校として有名なのでいいと思います。
イーエルエスELSの詳しい情報はこちらから。
TOEFLスコア無しで300以上の大学から選べる!進学をするならイーエルエスELS モニークさんインタビュー
カプランKaplanの詳しい情報はこちらから。
就職に役立つ履歴書の書き方が学べる、カプランKaplan。 アンドリューAndrewさん
まとめ
ロサンゼルスへの長期親子留学でビザの取得は簡単ではありません。アメリカに利益を落とすこと、アメリカの不利益にならないことというのを念頭に、ビザの取得準備をします。
さらにビザの面接では、500万円以上の残高証明を準備できること、ロサンゼルスで滞在中にも日本で収入があるということ、あくまでも母親の留学がメインであるということの3つをサポートできる各種書類を準備できるとビザの取得率が上がります。
確実に親子留学をされたいのであれば、学費は高くつきますが留学される皆さんがF1ビザを取るようにするのが一番です。
【2019年1月29日更新】